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鞘取りとは

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鞘取りとは

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【鞘取りの仕組み】

鞘取り(サヤ取り)とは「値段の上下に直接影響されない”値段の差”の変化を利用した投機方法」のことを言います。

値段の差と一言で言っても、関連のある商品の値段の差同一商品の限月別の値段の差同一商品の市場別の値段の差など、いろいろな種類があります。

利用する値段の差の種類によって、異銘柄間サヤ取り(ストラドル)限月間サヤ取り(スプレッド)異市場間サヤ取り(アービトラージ)、他には株などの商品先物以外を利用したサヤ取り(サヤ取り)など、サヤ取り(サヤ取り)にもいろいろ種類があります。

このサイトでは、商品先物での鞘取り(サヤ取り)のみを取り上げています。

ちなみに、私が手掛けているのは、白金、一般大豆、アラビカコーヒー、とうもろこしの限月間サヤ取り(スプレッド)と、ガソリン‐灯油の異銘柄間サヤ取り(ストラドル)で、取引市場は東京穀物商品取引所・東京工業品取引所のみです。
異市場間サヤ取り(アービトラージ)はまったく手掛けません。

ついでに言うと、最近は鞘滑り取りの資金比率が上がったこともあり、コストとリターンを考え、2006年12月にガソリン‐灯油の異銘柄間サヤ取り(ストラドル)は止めてしまいました。
つまり現在は鞘取りについては4銘柄のスプレッドだけを手掛けています。

株取引に慣れている方の中には、手掛けるのが4種類というのは少なく感じる方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、銘柄や方法を限定することで、銘柄毎の動きのクセが把握しやすくなりますし、技術の上達も早くなります。

また、手掛ける銘柄や方法を限定しないと、準備する道具も膨大な量になりますので、現実的には銘柄数は4〜5種類が限界ではないかと思います。
(もちろん、もっと多く手掛けている方もいますので、これには個人差があると思います)

※鞘取り(サヤ取り)の道具についてはコチラ

私としては、今の銘柄数でも、まったく不足は感じていません。
ちなみに、銘柄数を多くしても利益率が上がるわけではありませんし、少なくしても下がるわけではありません。1銘柄に特化して着実に利益を増やしている方もいます。

最初のうちは、銘柄は1〜2種類に限定して手掛けることをオススメします。

【鞘取りに向いている銘柄】

鞘取りによく利用される銘柄は、大豆・とうもろこしといった穀物や粗糖、ゴム、そして石油関係などです。
条件的には、出来高があり、鞘(サヤ)の拡大縮小の幅が大きく、鞘(サヤ)の周期がきれいに出やすいというのが理想です。
まあ、銘柄の癖というのは変わっていくのでどれが一番とは言えませんが、銘柄は絞った方が上達は早くなると思います。

東京穀物取引所で取り扱う穀物は板寄せ銘柄で、東京工業品取引所で取り扱う石油関係やゴムなどはザラ場銘柄です。
ザラ場銘柄は、結構大きなスリッページを食らいますので注意が必要です。

【ご注意】
2008年1月から、東穀のコーヒーや粗糖といった、いわゆる2穀銘柄がザラ場になり、多少銘柄癖が変わった感じがしますので、鞘取りの銘柄としては暫く様子を見た方がいいかもしれません。
また、2008年10月からコーン等のメイン銘柄も順次ザラ場に移行していく方針のようです。
個人的には、東穀のザラ場システムは欠陥が多くて使いにくい印象です。
東穀もそれは承知しているようで、2010年には東工の次世代システムと統合する方針みたいです。

板寄せとは
売りと買いの注文を一度に集め、その条件を刷り合わせ、売買を成立させる方法
例えば、前場1節、前場2節・・・という形で、何回かに分けて売買を成立させる。
ザラ場とは
競争入札方式で、売りと買いの条件が合うと、次々と約定していく形で売買を成立させる方法。株式市場と同じ方式。
スリッページとは
発注した値段と実際に約定した値段の差のこと

【サヤの状態】

まず、鞘(サヤ)の状態の説明の前に、期近・期中・期先の概念について述べたいと思います。
一般的には、「期近=1・2番限 期中=3・4番限 期先=5・6番限」と考えて差し支えないと思います。
日本の先物市場では、期先が一番売買高が多く、期近になればなるほど少なくなります。
売買高が高いほど流動性は高くなり、自分の売買による値飛びの心配も少なくなります。

さて、サヤの状態には大きく分けて、「順ザヤ」「逆ザヤ」があります。

「順ザヤ」というのは、期近・期中・期先の順に高くなっていっている状態のことをいいます。
「逆ザヤ」は、期近・期中・期先の順に安くなっている状態です。

他にも、サヤがほぼ無い「同ザヤ」、期中が期近・期先より高くなっている「天狗ザヤ」
期中が期近・期先より安くなっている「おかめザヤ」等の状態がありますが、これらのサヤ型はサヤ取りを仕掛ける上では、参考程度で良いと思います(あまり複雑に考えすぎると逆効果になります)。

サヤの状態は、それぞれ需給・人気を基にした理由があります。

@「商品の値上がり期待を原因とした順ザヤ」(人気要因)
将来の値上がりを期待し、期先が買われ、期先になればなるほどサヤが大きくなっている状態です。
以前は、値上がり期待による順ザヤの拡大は、必ず縮小すると言われていましたが、最近は、そうでもないようです。

A「商品の余剰感を原因としている順ザヤ」(需給要因)
商品の余剰により、期近が売られ、期近に向けてサヤが大きくなっている状態です。
この状態は、期近がずるずると下がり、鞘の拡大が続く、いわゆる「サヤ滑り」が起きやすいので、縮小仕掛けを行なう場合は注意が必要です。

B「商品の不足感を原因としている逆ザヤ」(需給要因)
品不足により、期近が買われ、期近に向けて逆ザヤが大きくなっている状態です。
この状態は、期近の暴騰により、期近〜期中の鞘が拡大を続ける、いわゆる「サヤ出世」がおきやすくなるので、逆ザヤの縮小仕掛けを行なう場合には注意が必要です。

C「商品の値下がり予想を原因とした逆ザヤ」(人気要因)
商品の値下がり予想による投げ売り等により、期先が売られ、期先に向けて逆ザヤが大きくなっている状態です。

一般的には、農作物は「順ザヤ」が続くことが多く、逆に、工業品は「逆ザヤ」が続くことが多いです。

私の感覚としては、仕掛ける商品は、農作物がやりやすいのではないかと思います。
というのは、農作物は、1年間隔で作付け、収穫を繰り返すため、サヤの周期もキレイに出やすいし、
順ザヤの状態が多いからです(「順ザヤ」のほうが動きが素直で仕掛けやすい)。

上記のサヤの状態は、限月間鞘取りを行なう上で、非常に参考になるものですので、常に意識することをオススメします。
ちなみに、異銘柄間や異市場間の鞘取りを手掛ける際には、それぞれのサヤの状態よりも、サヤの傾向に注意することが大切になります。

【鞘取りの方法】

鞘取り(サヤ取り)のやり方としては、
大きく分けて、「順ザヤ時の拡大取り」(期先買いの期近売り)、「順ザヤ時の縮小取り」(期先売りの期近買い)、「逆ザヤ時の拡大取り」(期先売りの期近買い)、そして「逆ザヤ時の縮小取り」(期先買いの期近売り)の4つになります。

言葉として読むと、難しく感じるかもしれませんが、具体的にすることは、”期先を買って、期近を売る”か、”期先を売って、期近を買う”かの2種類しかありませんので、非常に簡単です。

※注意※
ここでの期近というのは、2・3・4・5番限のことで、期先は3・4・5・6番限の事を指しています(どのサヤを仕掛けるかによって異なる)。 前章での期近・期中・期先の概念とは違いますので注意してください。また、1番限は非常に出来高も少なく、動きも突飛になるので、手掛けることはオススメできません。

また、手掛けるパターンとしてもっともメジャーなのは、”6番限売りの3番限買い”か、”6番限買いの3番限売り”です。
しかし、手掛けやすい限月には個人差がありますし、鞘取り(サヤ取り)をする上でのいろいろなセオリーも存在していますので、いろいろ試す中で、自分にしっくりするパターンを作っていけばよいと思います。

※鞘取りのセオリーが乗っている本はコチラ

ちなみに、私は、一つまたぎの限月のサヤをとるのが好きで、良く仕掛けます。(リターンは少なくなるが、その分リスクも少なく、比較的冷静に建玉をみることができるため)

【ファンダメンタル分析とテクニカル分析】

ファンダメンタル分析というのは、需給要因を基にして値段を予想する分析方法で、
テクニカル分析というのは、値段(サヤ)の動きそのもの(=市場をとりまく人々の心理)から値段を予想する分析方法です。

どちらを利用するか、それとも両方利用するかは、好みによりますが、一般的に出回っているファンダメンタル分析やテクニカル分析は「値段の上げ下げ」の予想に使われる場合がほとんどで、サヤの動きとの関連まで述べられているものはあまりありません。

中には、需給の上下・値段の上下がサヤの動きに与える影響について書かれている場合もあり、それはそれで非常に勉強になるのですが、ファンダメンタル分析や、テクニカル分析というものは、ただの予想の手法に過ぎません。

私個人的には、ファンダメンタルは季節要因以外、ほとんど考慮しませんし、テクニカルも参考程度にしているだけで、サヤの状態と、サヤの流れ(傾向)のみに着目して手掛けています。

※サヤの状態とは?→コチラ

こんなアバウトなやり方でも、鞘取りの場合は、結構な割合で当ります。

予想の精度を上げるには、鞘取り(サヤ取り)を手掛けていく中で自分なりの「サヤの感覚」を身につけ、その上で「得意な仕掛け」を見つけることが最も近道だと思います(もちろん、基本的なセオリーを知ることは必要です)。

また、実際に相場を手掛ける上では、「予想が当たったときにどう利益を伸ばすか」や、「予想が外れた時にいつ撤退するか」といった、「手掛けてからの建玉管理・リスク管理」の上達にまず力を入れたほうが効率的です。

どういうことかというと、相場における一定期間の利益というものは、
「平均利益額×勝ち回数 - 平均損失額×負け回数」という計算式で表せるのですが、

この計算式から分かるように、相場では、
利益の額が、損失の額より圧倒的に大きければ、勝ち回数(=勝率)は少なくても利益は出るし、
利益と損失の額が同水準であるならば、勝ち回数が多くなければ利益は出ません。
つまり、相場での利益は、平均利益額・平均損失額・勝率のバランスで決まるのです。

ファンダメンタル分析とかテクニカル分析(=勝率を上げるための手法)を血眼になって研究しても、完全な予想というのは不可能です。そのうえ、予想の精度は、簡単には上達しません。

それに比べて、”利益額を上げるための利益ののばし方”や、”損失額を下げるための損切りの仕方”、また、”勝ち負けがランダムに分布しても資金の増減を安定させることができる資金管理”というものは、ある程度までは比較的順調に上達します。

これが、俗に「相場の技術」と言われるものなのですが、この相場技術を上達させる方に力を入れる方が、相場の分析に力を費やすより、効率がよいと思うのです。

ちなみに、予想の精度は、経験をつむことにより上がってきますが、いきなり何も知らないまま始めるのは無謀ですので、基本的なセオリーを入門書で勉強した上で、ブロック、場帳を1年分ぐらい作成し、鞘の傾向を調べてから鞘取り(サヤ取り)を始めるのが良いかと思います。

※鞘取り(サヤ取り)のセオリーがのっている入門書はコチラ

【鞘取りの利点】

今まで読んでこられた方の中には、
「どうしてこんなややこしいことをする必要があるのか?片張りと何が違うのか?」
と思われた方もいらっしゃると思います。

そういう方のために、ここでは、鞘取りならではの利点を述べていきたいと思います。

まず、「サヤの傾向は分かりやすい」というメリットがあります。
そのため、結構アバウトな仕掛けでも、リスク管理さえしっかりしていれば利益を出すことができます。

次に、「暴騰・暴落などによりストップが掛かった時も、安心していられる」ということが言えます。
商品先物取引は、結構頻繁にバブルによる暴騰やバブル崩壊による暴落が起こるので、片張りの場合は、予想が外れた時に「ストップが掛かって逃げられない!」といった恐ろしいことになるリスクが結構あります。
鞘取り(サヤ取り)の場合は、ストップが掛かっても、売りと買いの両方を仕掛けているので、安心して見ていられます。

他にも、いろいろとあるのですが、大きなところはこの2点ではないかと思います。

【まとめ】

この章では、鞘取り(サヤ取り)を始める前に最低限必要な知識について書いてきました。
思ったより簡単に感じたのではないでしょうか。

鞘取り(サヤ取り)は、リスクの調節さえ間違わなければ、比較的順調に利益を積むことが可能です。また、たとえ損失になっていたとしても、サヤの動きは結構規則的なので、いくらでも復活のチャンスがあります。
そういう意味では、やりがいのある取引と言えるのではないでしょうか。

次の章では、実際に鞘取り(サヤ取り)を手掛ける上で必要な道具について述べていきます。

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